プライムスタイル広尾【小規模ながら柱に配慮、この面積でこの単価???】3階27㎡4,380万円(坪単価531万円)

続けて、プライムスタイル広尾。

設計は核建築設計事務所、施工は松尾工務店、デザイン監修は奥富大樹氏(okutomi daiki design studio.)で、同様に超小規模な高額物件だったプライム虎ノ門と同じ組み合わせですね。

やはりプライム虎ノ門同様に完成売りで、小規模ですのでモデルルームコストをかけない完成売りとなること自体に何ら違和感はないのですが、こちらは昨年12月に竣工済で販売までに随分と時間がかかっています。

デザインテーマとしては広尾らしい「ヴィンテージ」を採用し、エントランス周りの1階部分の壁面にはレンガ調タイル、また、アプローチ床面に木目調タイルを用いるなどそれなりに趣あるものにはなっているのですが、小規模とはいえ2階から上は思っていた以上に平凡な感じですね。

内廊下を採用しているのはポイントの1つですし、プライム虎ノ門とは異なり小規模ながらも設計面で柱への配慮が行き届いているのは魅力なのですが、この単価帯の物件としてはシンプル過ぎる印象にはなってしまいますね。

20~30㎡台にとっては違和感はないのかもしれませんが、50~60㎡台も少なくない物件で、中でも先ほど取り上げた60㎡台の高額住戸にはややミスマッチなところがあるのかなと。

前回のプライムスタイル広尾

公式ホームページ
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お部屋は27㎡の1K、北東角住戸です。北が明治通りになる賑やかなポジションですが、見ての通り二重サッシになっているので、窓を閉めていれば特に気にはならないでしょう。東側は細い道路を挟み11階建マンションですし、北側明治通りの向かいも同じぐらいのマンションになりますので、視界抜けは得られませんが、春は桜並木が魅力ですね。

間取りはよくある25㎡のワンルーム(1K)と比べ少し大きなだけでなく、柱が完全にアウトフレーム化されているので数字から受ける印象以上のゆとりを感じます。

いわゆる投資用ワンルームマンションではないとはいえ、こういった超小規模では柱が食い込んでいることが少なくないわけで20㎡台でのこの設計は良心的でしょう。

キッチンは廊下を兼ねているため効率的で、整形、かつ、二面採光を実現した8畳のベッドルームはありそうでなかなかないですね。

坪単価は531万円。明治通り沿いとはいえ春は桜並木も魅力ですし、20㎡台まで面積を絞ってのこの単価はかなり現実的ですね。

こういった大きさのものは出口(リセールの際には投資ニーズを相手にすることになるため、価格を厳しく見られがち)が楽ではないので個人的に好きではないのですが、グロスが嵩む50〜60㎡台ほどデザインや共用面での物足りなさを感じることはないですし、30㎡台どころか20㎡台でのこの単価はかなり意外でした…。

昨今の賃料相場からすれば17万円ぐらいは可能なはずで、その場合、表面利回り4.6%超ですからね。
控えめに見て16万円でも約4.4%ですし、ワンルーム投資マンションデベロッパーからすれば意味不明なお値段設定でしょう。

設備仕様面は、小規模ですのでディスポーザーはありませんが、食洗機や水回りの天然石天板仕様が備わっています。
トイレがタンクレス×手洗いカウンターではなくキャビネット型なあたりはやや気にはなりますが、20㎡台でも床暖房が付いていますね。

管理費は500円/㎡。ディスポーザーはありませんが、超小規模な内廊下物件ゆえにランニングコストは高めです。コスパが悪く、ネックの1つになってくるでしょう。

なお駐車場はありません。

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