プラウド参宮橋【吾輩は三毛猫の雄である】1階91㎡18,990万円(坪単価689万円)

プラウド参宮橋。

所在地:東京都渋谷区代々木4-13-1(地番)
交通:参宮橋駅徒歩3分
用途地域:第二種低層住居専用地域
階建・総戸数:地上4階地下2階建、19戸(広告募集対象外住戸6戸含む)

掲載タイミングを逃しまして、最後の1戸だけが販売されている状況です。そもそもアンダーで6戸を供給し、一般分譲は13戸だけですので取り上げなくてもいいかな、と思っていたのですが、リクエストをいただきましたんで遅ればせながら言いたい放題していこうと思います。私(猫)をモチーフにした物件ですしね(笑)。

立地は駅北西部、ライオンズヒルズ参宮橋のお隣です。
駅前ながら低層住宅街となるポジションで、目と鼻の先に参宮橋公園があるなど環境的な魅力も十分ですね。参宮橋駅前とは7mほどの高低差(こちらが高台)がありますので、徒歩3分という数字以上の労力は必要ですが、駅からのアプローチは参宮橋公園内をショートカット(夜間は閉園します)することも可能でという好アクセスを誇ります。

2020年分譲のブランズ代々木参宮橋も同徒歩3分でしたが、線路沿い・首都高沿いでのものでしたし、純粋に参宮橋駅の徒歩3分圏内はかなり貴重ですね。
代々木公園は徒歩13分とけして近くはないものの、代々木駅も徒歩圏(徒歩14分)、また、西新宿側の再開発も楽しみなエリアになります。

買物便は、スーパーで言うと徒歩3分にまいばす、徒歩4分にマルマンストアがあるので悪くはないでしょう。
通学区は、代々木山谷小学校で徒歩6分の距離感になります。

設計・施工は大成建設です。
敷地面積800㎡、総戸数19戸というかなりの小規模ながらスーゼネ大成建設を起用しているだけで"ただならぬ物件"であることが分かると思うのですが、実際見てくれも中身も三毛猫のオス並に貴重ですね。

キャットフォルムの外観は、好みの分かれるところかと思いますが(このマンションの猫飼育率はどのくらいなんだろうか???)、最上階から猫耳の部分にかけてCLT(挽板を繊維方向が直交するように重ね合わせて接着した木質系材料。※⽇本初の⾼層純⽊造、CLTを活用した大林組による11階建のポートプラスは必見!)と鉄骨のハイブリッド構造を採用しており、壁と壁が斜めに支え合う猫耳部分により耐力を高め、室内の柱・梁を削減することが出来ています。

最上階はそのように木質化(木材を中心)にすることで空間デザイン(猫耳部分は最上階住戸の高天井部分)も独特なのですが、最上階の木質化により建物を軽量化、さらに、RCコアウォール+TWFS構造(壁肉床壁構造。本郷パークハウスザ・プレミアフォートはやはり必見!)を採用し、柱・梁の凹凸がほとんどない空間を"物件全体"で創り上げているあたりも素晴らしいものがありますね。

如何せん小規模物件ではありますのでエントランス周りにゆとりは感じにくいですし、価格が価格ですので外観以外の共用面でももうひと工夫あると良かったようには思いますが、全館空調「床快フル」が採用されているのは大きなポイントの1つになるでしょう。
また、こちらはゼッチ・マンションでもありますね。

公式ホームページ
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お部屋は91㎡の2LDK、南東向き中住戸です。当物件は傾斜地ゆえに2フロア分の地階がありますが、地階には駐車場やサイクルトランクルームがあり、住戸は1~4階の地上階のみにあります。
南東側の細い道路の向かいには4階建も立っていますが、普通に低層住宅街で、日照も得られる良好なポジションです。

間取りはサイクルトランクルームを含めると約95㎡という豊かな面積を確保した2LDKです。

そのように壁で支える構造のため室内には柱・梁の凹凸がほとんどなく、約10mのワイドスパンを実現したことに伴い全室がテラスに面しているのも魅力でしょう。

ただ、気になるのは居室配置で、キッチンが奥まった位置になっていることから採光が得にくいですね。
オープンキッチンでないため空間的な広がりも得にくいですし、LDとベッドルームの間の耐力壁が分厚く長いことから、全体として室内への光が入りにくくなっているあたりも懸念材料になるでしょう。

そのTWFS構造によりサッシ高はかなり高いのですが、テラスはけして大きくはないですし、もう少し1階住戸ならではの魅力があると良かったですね。
廊下も長いため90㎡超のゆとりが感じにくいですし、このクラスのお部屋であればLDドアも幅のある親子ドアであって欲しかったところです。

ウォークインクローゼットがないあたりも不思議に感じるプランですね。

坪単価は689万円。こちらは1階(最下階)になるので、物件内では控えめな方なのですが、最も高額なものだと1,000万円ほどで、平均坪単価も800万円程度になるでしょう(サイクルトランクルームを専有面積に含むと約770万円)。

近年の近隣供給事例としては、リビオレゾン参宮橋(2023年分譲/参宮橋駅徒歩7分/約600万円)、オープンレジデンシア代々木参宮橋(初台駅徒歩5分・参宮橋駅徒歩7分/約550万円)、パークホームズ初台ザ・レジデンス(2021年分譲/初台駅徒歩2分/約490万円)、ヴィークコート代々木参宮橋(2020年分譲/初台駅徒歩6分・参宮橋駅徒歩7分/約460万円)、ブランズ代々木参宮橋(2020年分譲/参宮橋駅徒歩3分/約605万円)といったものがあります。

2020年ながらかなり高額だったブランズ代々木参宮橋から3年経過していることを鑑みれば大きな違和感まではないのですが、当物件は全体的に面積帯が豊かとはいえ、100㎡超の生粋のプレミアム住戸はわずかであり、そういった中でのこの水準はこのご時世とはいえ少々お高く感じてしまいますね。

上述のようにこのプランは90㎡台の豊かな面積ほどのゆとりを感じにくいですし…。

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、水回りのクオーツストーン天板(プレミアムはシーザーストーン)、さらに、廊下・洗面・トイレ床のタイル貼、日ポリ化工のバスルーム、突板フローリング、廊下壁面一部の木パネル、玄関電気錠などが備わっています。
この単価帯ならばこのぐらい当然といったところなのですが、上述のように床快フル(全館空調)搭載は超高額物件と言えども貴重な存在になります。

管理費は728円/㎡。小規模ながらディスポーザー&内廊下はもちろんのこと、各階ゴミ置場も備わっているので高くなるのはやむなしではあるのですが、駐車場は全て平置ですし、インフレ下とはいっても高いですね…。

駐車場は身障者用を含む8台で全て平置です。水面下で分譲された広告募集対象外住戸に5台分が割り当てられているため、13戸に対し3台(3戸に駐車場優先権)しかありません。優先権のないお部屋は絶望的であり、そういう意味でも優先権のない80~90㎡台は"中途半端な提案"という気がしてしまうのよねぇ…。

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