2023年7月の首都圏マンション発売戸数
本日は毎月恒例の市況分析をお送りします。
不動産経済研究所の発表によると2023年7月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数2,591戸(前年同月比14.2%増)
1戸あたり価格9,940万円(前年同月比55.8%アップ)
契約率74.8%(前年同月比14.1ポイントアップ)
とのことです。
前月、
平均価格は三田ガーデンヒルズとワールドタワーレジデンスの1期1次が共にカウントされた3月の14,360万円には流石に及びませんでしたが(三田ガーデンヒルズの1期4次は初めて80㎡未満が供給されており、20~40㎡台が結構あったのでグロスへの影響は1期1次などに比べると小さかった)、3月に次ぐ高水準です。
億ション比率は約29.0%という凄まじい数字で、それらが全体に大きな影響を与えた結果に他なりません。
また、戸数及び契約率においては、言わずもがなハルミフラッグSKYDUOが幅を利かせており、573戸を平均倍率15.3倍、最高倍率142倍の即日完売というちょっとした宝くじ状態で、全体の数字に大きな影響を与えていますね。
ちなみに、SKYDUO573戸の平均価格は9,456万円ですので全体平均に近似、また、契約率100%のSKYDUO573戸を除いた残りの2,018戸の契約率は約67.6%ですので、お世辞にも良い数字ではありません。
SKYDUOのあった23区以外の契約率は、千葉県こそ81.1%ですが、都下58.4%、神奈川県55.5%、埼玉県43.4%で、SKYDUOのあおりを食っているとはいえ、なかなかにひどい感じではあります。
ただ、その一方で在庫自体は6月末比で101戸減少した4,850戸と、直近5月末の最低水準をさらに下回っており、7月は在庫がかなりはけたようですね(SKYDUOに落選した方(絶望した方)が先着順となっている物件に流れたところもあるでしょう)。
この在庫数では価格下落は夢の又夢で…。
いずれにしろ、世界的な経済・金融での何らかのショック(ジャブジャブとなったマネーの逆回転)が起きない限り、当分の間、買い手にとって厳しい状況が続くでしょうね。
続いて、中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの7月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
3,236件(前年同月比+4.3%)
71.92万円/㎡(前年同月比+5.0%)
4,563万円(前年同月比+4.9%)
専有面積63.44㎡(前年同月比-0.03%)
築年数23.91年(前年同月22.76年)
前月の”驚きの72.27万円/㎡”と比べると、流石に下がりはしたのですが、7月もそれに次ぐ71.92万円/㎡ということで、”しっかりと高値維持”という結果になりました。
常日頃述べているように、新築がそのように高値(かつ、在庫減少)という状況なので、それに引っ張られる中古価格の上昇はある程度仕方のないことではあるのですが、”今月のとある数字”は前月の高値突破よりもさらに面食らいました。
前月の記事で述べたように、6月の「成約単価と新規登録単価の差0.42万円/㎡」はあまりに小さく(平時はおよそ2~6万円ほど)、それ自体も異常と感じていたのですが、7月は驚いたことに、成約単価71.92万円に対し、新規登録単価は71.61万円ということで、「成約単価>新規登録単価」になってしまったのです!!!
長年このレインズマーケットウォッチを見てきていますが、過去にこんなことあったかな???
もちろんこれらは平均ですので、"成約した物件とほぼ同じ物件が成約価格よりも安い価格で新規登録されている"わけではないのですが、「成約単価と在庫単価との差」もやはり小さいですし、ちょっとした異常事態と言っても過言ではないでしょう。
7月も在庫自体は350戸程度増え、15か月連続増加中ですので、"需給要因"とは言い難いところがあるのですが、成約件数自体は前年同月比で4.3%伸びていますし、新築価格高騰やSKYDUO落選という中で、"けして安いとは言えない今現在出ている中古で手を打った"、そんなケースもあるんでしょうね…。
8月以降に「成約単価<新規登録単価・在庫単価」という本来の関係に戻るのか?、戻るとするならば「成約単価が落ちるのかor新規登録単価・在庫単価が伸びるのか」、といった非常に興味深い状況になっています。
さて、新築に話を戻しまして、8月は不動産経済研究所によると1,500戸の供給が見込まれています。例年8月はお盆休みのモデルルームも多く、1,000~2,000戸前後になることが多いですね。
とりわけ多くを供給する物件は見当たりませんし、今年の8月も傾向そのままの結果になるのではないでしょうか。
不動産経済研究所の発表によると2023年7月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数2,591戸(前年同月比14.2%増)
1戸あたり価格9,940万円(前年同月比55.8%アップ)
契約率74.8%(前年同月比14.1ポイントアップ)
とのことです。
前月、
例年の7月は2,000戸前後になることが多いのですが、今年はそのハルミフラッグSKYDUO第1期573戸に加え、三田ガーデンヒルズの1期4次219戸、さらに、6月にカウントされなかったワールドタワーレジデンスの1期3次72戸も入ってくる(?)ことから増える見込みなのでしょう。
ハルミフラッグのおかげで間違いなく契約率は高くなるでしょうし、価格も3~5月に続きまたもや凄いことになりそうで…。
と述べましたが、やはりそのまんまでしたね。ハルミフラッグのおかげで間違いなく契約率は高くなるでしょうし、価格も3~5月に続きまたもや凄いことになりそうで…。
平均価格は三田ガーデンヒルズとワールドタワーレジデンスの1期1次が共にカウントされた3月の14,360万円には流石に及びませんでしたが(三田ガーデンヒルズの1期4次は初めて80㎡未満が供給されており、20~40㎡台が結構あったのでグロスへの影響は1期1次などに比べると小さかった)、3月に次ぐ高水準です。
億ション比率は約29.0%という凄まじい数字で、それらが全体に大きな影響を与えた結果に他なりません。
また、戸数及び契約率においては、言わずもがなハルミフラッグSKYDUOが幅を利かせており、573戸を平均倍率15.3倍、最高倍率142倍の即日完売というちょっとした宝くじ状態で、全体の数字に大きな影響を与えていますね。
ちなみに、SKYDUO573戸の平均価格は9,456万円ですので全体平均に近似、また、契約率100%のSKYDUO573戸を除いた残りの2,018戸の契約率は約67.6%ですので、お世辞にも良い数字ではありません。
SKYDUOのあった23区以外の契約率は、千葉県こそ81.1%ですが、都下58.4%、神奈川県55.5%、埼玉県43.4%で、SKYDUOのあおりを食っているとはいえ、なかなかにひどい感じではあります。
ただ、その一方で在庫自体は6月末比で101戸減少した4,850戸と、直近5月末の最低水準をさらに下回っており、7月は在庫がかなりはけたようですね(SKYDUOに落選した方(絶望した方)が先着順となっている物件に流れたところもあるでしょう)。
この在庫数では価格下落は夢の又夢で…。
いずれにしろ、世界的な経済・金融での何らかのショック(ジャブジャブとなったマネーの逆回転)が起きない限り、当分の間、買い手にとって厳しい状況が続くでしょうね。
続いて、中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの7月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
3,236件(前年同月比+4.3%)
71.92万円/㎡(前年同月比+5.0%)
4,563万円(前年同月比+4.9%)
専有面積63.44㎡(前年同月比-0.03%)
築年数23.91年(前年同月22.76年)
前月の”驚きの72.27万円/㎡”と比べると、流石に下がりはしたのですが、7月もそれに次ぐ71.92万円/㎡ということで、”しっかりと高値維持”という結果になりました。
常日頃述べているように、新築がそのように高値(かつ、在庫減少)という状況なので、それに引っ張られる中古価格の上昇はある程度仕方のないことではあるのですが、”今月のとある数字”は前月の高値突破よりもさらに面食らいました。
前月の記事で述べたように、6月の「成約単価と新規登録単価の差0.42万円/㎡」はあまりに小さく(平時はおよそ2~6万円ほど)、それ自体も異常と感じていたのですが、7月は驚いたことに、成約単価71.92万円に対し、新規登録単価は71.61万円ということで、「成約単価>新規登録単価」になってしまったのです!!!
長年このレインズマーケットウォッチを見てきていますが、過去にこんなことあったかな???
もちろんこれらは平均ですので、"成約した物件とほぼ同じ物件が成約価格よりも安い価格で新規登録されている"わけではないのですが、「成約単価と在庫単価との差」もやはり小さいですし、ちょっとした異常事態と言っても過言ではないでしょう。
7月も在庫自体は350戸程度増え、15か月連続増加中ですので、"需給要因"とは言い難いところがあるのですが、成約件数自体は前年同月比で4.3%伸びていますし、新築価格高騰やSKYDUO落選という中で、"けして安いとは言えない今現在出ている中古で手を打った"、そんなケースもあるんでしょうね…。
8月以降に「成約単価<新規登録単価・在庫単価」という本来の関係に戻るのか?、戻るとするならば「成約単価が落ちるのかor新規登録単価・在庫単価が伸びるのか」、といった非常に興味深い状況になっています。
さて、新築に話を戻しまして、8月は不動産経済研究所によると1,500戸の供給が見込まれています。例年8月はお盆休みのモデルルームも多く、1,000~2,000戸前後になることが多いですね。
とりわけ多くを供給する物件は見当たりませんし、今年の8月も傾向そのままの結果になるのではないでしょうか。