セルアージュ横浜フィエルテ【小規模ながら三方接道と繊細なデザインによる存在感】6階37㎡4,690万円(坪単価420万円)

続けて、セルアージュ横浜フィエルテ。

設計は飛鳥設計、施工は三木組です。

敷地面積400㎡ちょっと、30~40㎡台中心の総戸数22戸という超小規模物件ですのでランドプランや共用面に特色を求めるのは酷でしょう。
ただ、そもそもの敷地が小さいながらも南・東・西の三方接道というのが非常に素晴らしいですし、住居系地域(低層住宅街)に寄り添うポジションでもあるので、西方向から見るとそこそこ存在感のある建物にはなるでしょうね。

デザイン的にも「モダン&ヴィンテージ」をコンセプトにしただけあって、マリオンやボーダー、階数ごとに色調を変えたバルコニーガラス手摺、さらに、幾何学的なタイルの貼分けなど、随所に繊細な設えが施されています。
エントランス周りもけしてゆとりがあるわけではないのですが、南側道路からのアプローチは両サイドに植栽が施され、夜間は特徴的な間接照明が出て迎えてくれるなど、こちらにも高額物件なりの努力が窺えますね。

エントランスホール脇のラウンジには6席あるテーブル、さらに、2つの個室ブースが備わっており小規模ながらも時代に沿った共用空間が実現しています。

一方、前回の記事で述べたように、住戸設計(主に柱の食い込みや開口部)に関しては、もうちょっと頑張って欲しかったと思うわけですが…。

前回のセルアージュ横浜フィエルテ

公式ホームページ
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お部屋は37㎡の1LDK、南向き中住戸です。南側道路の向かいは戸建などの低層住宅のため、この上層階住戸からは日照だけでなく視界抜けも得られます。
※少し先には7階建のマンションがありますし、前回の記事で述べたように南方向はこちらの敷地と同じ近隣商業地域ではあるので土地が纏まるとこのレベルの高さのものが立つ余地はあります。

間取りは物件内で最も小さなものになるのですが、37㎡は昨今の1LDKとしてはむしろ大きな方と言えるでしょう。当物件は40㎡台半ばの1LDKも存在しており、1LDKに関して言うとかなりゆったりとしたものが多くなっていますね。

やはりLDの入口付近のデッドスペース(事実上の廊下部分)が気にはなるのですが、柱の食い込みは先ほどのプランほどは目立ちません。
開口部をLDに集約したことでLD自体の開口部はまずまずですし、洋室の引き戸を開くとかなり大きな1つの空間になるあたりも魅力ではあるでしょう。LD入口付近の実質的な廊下部分も洋室との一体利用を視野に入れればあまり気にはなりません。

坪単価は420万円。低層階同南向きの「40㎡台半ばの1LDK」と大差ない水準で、1LDKとしてはグロスがこなれています。こちらは面積的に住宅ローン控除の対象外であることも考慮されてはいるのでしょうが、視界面での差もありますので物件内では魅力を感じやすいものとなるでしょう。

設備仕様面は、小規模なのでディスポーザーがないのは当然ですが、それ以外もトイレ手洗いカウンターがないなど、この単価帯らしからぬシンプルなものとなります。

管理費は340円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ながら立派な水準です。30~40㎡台のみの総戸数22戸という超小規模(スケールメリットが皆無)ということを鑑みればむしろ抑えている方ではありますけど…。

駐車場は、1台のみの平置です。

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