プレミスト昭島モリパークレジデンス【意外なほどに手の込んだランドプラン×デザイン】10階73㎡5,398万円(坪単価245万円)
続けて、プレミスト昭島モリパークレジデンス。
設計・施工は長谷工で直床になります。
当物件の最大のポイントはやはりそのモリパーク初×中心となる立地なのですが、前回の記事で述べたように”それに加えて(それだけでも十分に売れるであろうに)”ランドプランやデザイン面での工夫・努力が窺えるのが素晴らしいですね。
まず、ランドプランにおいては敷地面積18,000㎡超に対し約66%という非常に高い空地率を実現しており敷地内の緑がとても豊かです。
敷地北東部の大きめのギャザリングパーク(自主管理公園)だけでなく、南側桜並木沿い(道路沿い)の緑地帯、敷地中央部(南向きの棟と南西向きの棟の間)エントランス周囲のフロウガーデンなど、そこかしこにグリーンが見られる気持ちの良い計画となっています(ABINC認証を取得し生物多様性にも配慮しています)。
グリーンを重視したランドプランを目指したがゆえに、駐車場のほとんどが機械式になっているのはこれだけの敷地の大規模物件として残念な点の1つではあるのですが、前回の記事でも名前を挙げた南口の大規模物件グレイディアとシティテラス昭島のような自走式駐車場を採用(※)していたらこのような緑豊かな気持ちの良いランドプランは不可能だったのは言うまでもないですし(グレイディアとシティテラス昭島をご覧いただくとよく分かると思います)、ただでさえ環境豊かなモリパーク内にこれだけ豊かな計画を実現するというのは立派ですね(「昭島駅北口駅前地区」の地区計画エリアゆえの厳しい制限も影響しているのでしょう)。
※グレイディアとシティテラスのある駅南西部は「近隣商業地域」で、この住居系地域とは建築条件がかなり異なります。中でも建蔽率は80%であちらは大きな面積を消費する自走式駐車場の建築が容易ですが、こちらは建蔽率60%なので建築面積的な限界、また、配棟(住戸からの視界)を考慮しつつも自走式駐車場を設計するという点での難しさもあったのではないでしょうか。
あえて敷地中央付近にイースト・センター・ウエストという3つのエントランス動線を設け、南向きの棟と南西向きの棟との間隔を確保、さらに、ザ・ガーデンズ東京王子を彷彿させる背後の棟の傾け配棟(南西向きに傾けることで南向きの棟との離隔を確保)にも好感が持てます。
また、デザイン的にも見どころが盛りだくさんな物件なのですが、中でも太い木調ルーバー、さらに、バルコニー軒裏も木調とした南向きの棟の東側部分はこの価格帯の物件らしからぬインパクトがあります。この部分に限らず基壇部には茶系などの暗めのトーンを用いることで重厚さを出しつつ、中・上層部のガラス手摺で透明感を出すなどといった全体バランスも絶妙でしょう。
オーバル状の優雅な車寄せ、緩やかにカーブするエントランスアプローチ、曲面を多用した2層吹抜の大きなエントランスホール(フロウラウンジ)など、屋内外に渡って共用空間のデザインにも優れており、この価格帯の物件でここまでのパフォーマンスを実現しているのは本当に意外でした。
なお、共用施設は、ワーキングラウンジ(個室あり)、キッズラウンジ、プレイスタジオ、パーティパティオ、ゲストルームなどの一般的なものにとどまらず、ベジタブルガーデン(家庭菜園)、ランドリールーム、さらにプライベートサウナまで備わっているという充実具合です。
前回のプレミスト昭島モリパークレジデンス。
公式ホームページ

お部屋は73㎡の3LDK、南西向き中住戸です。上述の南向きの棟の背後(北側)に位置した南西向きの棟の中住戸なのですが、そのように南向きの棟との間にはエントランス棟(低層)、フロウガーデン、車寄せなどの共用空間が広がっており、かなりの離隔が図れています。日照はもちろんのこと、西南西方向には視界抜けも得られますね。
間取りは73㎡の3LDK、南西向き中住戸です。当物件の中住戸に多く設けられた物件の平均的なタイプになるのですが、わりと特徴があって良いですね。
やはり最大の魅力と言えるのが連窓サッシ(サッシ高約2.2m)×ウォールドアで、5連サッシというあたりもポイントになります。方立ても小さ目ですし、LD側だけでサッシ3枚分あるので田の字ベースの中住戸として最高レベルの開放感(採光)が得られるでしょう。
また、共用廊下側の柱のアウトフレームも上手いですね。洋室2の北東側は柱と柱を結ぶライン上にはなるので窓際にガッツリと下り天井が出来てはいるのですが、柱を隣戸側にズラし、かつ、片側(洋室1側)を共用廊下からセットバックすることでそれぞれのプランから柱の影響を排除しているのです。
これにより洋室1と共用廊下との間に置き配スペースを確保出来ていますし、そちら側に向かった玄関窓があるあたりも素晴らしいですね。こういった玄関窓も同様にサッシ高約2.2mの長谷工設計・施工物件だったザ・ガーデンズ東京王子を彷彿させてくれます。
当物件はプランによっては玄関に隣接した土間スペースがあるものもありますし、そういった面での工夫にも好感が持てますね。
なお、玄関と共用廊下との間に目立った離隔はないため、扉を開けると共用廊下の人の通行を邪魔してしまうのはちょっと残念な点になるでしょうか。
坪単価は245万円。こちらの住戸は南西向き中住戸の中でもわりと西寄りのため南向きの棟の影響が小さくなるのですが、東側になるほど影響が強くなり、そういったものの低層階には210~220万円までありますね。
上層階と言っても正面方向の視界が抜けるわけではなく、南向きの棟の上層階との差は5%程度、東向きの棟の上層階との差はほんのわずかでしかないので、もう少し差があると良かったようにも思いますが、視界云々ではなく立地・ランドプラン・デザインといったそもそもの魅力が高い物件のためこちらの水準でも十分なニーズがあるでしょう。
設備仕様面は、スケールを生かしディスポーザーが付いています。食洗機、トイレ手洗いカウンターに加え、スロップシンク、玄関電気錠なども備わっており、単価帯以上の充実したものです。
管理費は180円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付、かつ、共用施設やグリーンが充実した上での水準ですのでスケールメリットを感じることが出来ます。
ちなみに、エレベーターは5基で、許容範囲内ではあるものの、やや少なめですね。むろんランニングコストなどとの兼ね合いはありますが、基あたり約80戸となる6基がベストだったように思います。
駐車場は、全394台で身障者用を含む16台が平置、残りの378台が機械式になります。別途来客用が4台あります。
設計・施工は長谷工で直床になります。
当物件の最大のポイントはやはりそのモリパーク初×中心となる立地なのですが、前回の記事で述べたように”それに加えて(それだけでも十分に売れるであろうに)”ランドプランやデザイン面での工夫・努力が窺えるのが素晴らしいですね。
まず、ランドプランにおいては敷地面積18,000㎡超に対し約66%という非常に高い空地率を実現しており敷地内の緑がとても豊かです。
敷地北東部の大きめのギャザリングパーク(自主管理公園)だけでなく、南側桜並木沿い(道路沿い)の緑地帯、敷地中央部(南向きの棟と南西向きの棟の間)エントランス周囲のフロウガーデンなど、そこかしこにグリーンが見られる気持ちの良い計画となっています(ABINC認証を取得し生物多様性にも配慮しています)。
グリーンを重視したランドプランを目指したがゆえに、駐車場のほとんどが機械式になっているのはこれだけの敷地の大規模物件として残念な点の1つではあるのですが、前回の記事でも名前を挙げた南口の大規模物件グレイディアとシティテラス昭島のような自走式駐車場を採用(※)していたらこのような緑豊かな気持ちの良いランドプランは不可能だったのは言うまでもないですし(グレイディアとシティテラス昭島をご覧いただくとよく分かると思います)、ただでさえ環境豊かなモリパーク内にこれだけ豊かな計画を実現するというのは立派ですね(「昭島駅北口駅前地区」の地区計画エリアゆえの厳しい制限も影響しているのでしょう)。
※グレイディアとシティテラスのある駅南西部は「近隣商業地域」で、この住居系地域とは建築条件がかなり異なります。中でも建蔽率は80%であちらは大きな面積を消費する自走式駐車場の建築が容易ですが、こちらは建蔽率60%なので建築面積的な限界、また、配棟(住戸からの視界)を考慮しつつも自走式駐車場を設計するという点での難しさもあったのではないでしょうか。
あえて敷地中央付近にイースト・センター・ウエストという3つのエントランス動線を設け、南向きの棟と南西向きの棟との間隔を確保、さらに、ザ・ガーデンズ東京王子を彷彿させる背後の棟の傾け配棟(南西向きに傾けることで南向きの棟との離隔を確保)にも好感が持てます。
また、デザイン的にも見どころが盛りだくさんな物件なのですが、中でも太い木調ルーバー、さらに、バルコニー軒裏も木調とした南向きの棟の東側部分はこの価格帯の物件らしからぬインパクトがあります。この部分に限らず基壇部には茶系などの暗めのトーンを用いることで重厚さを出しつつ、中・上層部のガラス手摺で透明感を出すなどといった全体バランスも絶妙でしょう。
オーバル状の優雅な車寄せ、緩やかにカーブするエントランスアプローチ、曲面を多用した2層吹抜の大きなエントランスホール(フロウラウンジ)など、屋内外に渡って共用空間のデザインにも優れており、この価格帯の物件でここまでのパフォーマンスを実現しているのは本当に意外でした。
なお、共用施設は、ワーキングラウンジ(個室あり)、キッズラウンジ、プレイスタジオ、パーティパティオ、ゲストルームなどの一般的なものにとどまらず、ベジタブルガーデン(家庭菜園)、ランドリールーム、さらにプライベートサウナまで備わっているという充実具合です。
前回のプレミスト昭島モリパークレジデンス。
公式ホームページ

お部屋は73㎡の3LDK、南西向き中住戸です。上述の南向きの棟の背後(北側)に位置した南西向きの棟の中住戸なのですが、そのように南向きの棟との間にはエントランス棟(低層)、フロウガーデン、車寄せなどの共用空間が広がっており、かなりの離隔が図れています。日照はもちろんのこと、西南西方向には視界抜けも得られますね。
間取りは73㎡の3LDK、南西向き中住戸です。当物件の中住戸に多く設けられた物件の平均的なタイプになるのですが、わりと特徴があって良いですね。
やはり最大の魅力と言えるのが連窓サッシ(サッシ高約2.2m)×ウォールドアで、5連サッシというあたりもポイントになります。方立ても小さ目ですし、LD側だけでサッシ3枚分あるので田の字ベースの中住戸として最高レベルの開放感(採光)が得られるでしょう。
また、共用廊下側の柱のアウトフレームも上手いですね。洋室2の北東側は柱と柱を結ぶライン上にはなるので窓際にガッツリと下り天井が出来てはいるのですが、柱を隣戸側にズラし、かつ、片側(洋室1側)を共用廊下からセットバックすることでそれぞれのプランから柱の影響を排除しているのです。
これにより洋室1と共用廊下との間に置き配スペースを確保出来ていますし、そちら側に向かった玄関窓があるあたりも素晴らしいですね。こういった玄関窓も同様にサッシ高約2.2mの長谷工設計・施工物件だったザ・ガーデンズ東京王子を彷彿させてくれます。
当物件はプランによっては玄関に隣接した土間スペースがあるものもありますし、そういった面での工夫にも好感が持てますね。
なお、玄関と共用廊下との間に目立った離隔はないため、扉を開けると共用廊下の人の通行を邪魔してしまうのはちょっと残念な点になるでしょうか。
坪単価は245万円。こちらの住戸は南西向き中住戸の中でもわりと西寄りのため南向きの棟の影響が小さくなるのですが、東側になるほど影響が強くなり、そういったものの低層階には210~220万円までありますね。
上層階と言っても正面方向の視界が抜けるわけではなく、南向きの棟の上層階との差は5%程度、東向きの棟の上層階との差はほんのわずかでしかないので、もう少し差があると良かったようにも思いますが、視界云々ではなく立地・ランドプラン・デザインといったそもそもの魅力が高い物件のためこちらの水準でも十分なニーズがあるでしょう。
設備仕様面は、スケールを生かしディスポーザーが付いています。食洗機、トイレ手洗いカウンターに加え、スロップシンク、玄関電気錠なども備わっており、単価帯以上の充実したものです。
管理費は180円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付、かつ、共用施設やグリーンが充実した上での水準ですのでスケールメリットを感じることが出来ます。
ちなみに、エレベーターは5基で、許容範囲内ではあるものの、やや少なめですね。むろんランニングコストなどとの兼ね合いはありますが、基あたり約80戸となる6基がベストだったように思います。
駐車場は、全394台で身障者用を含む16台が平置、残りの378台が機械式になります。別途来客用が4台あります。
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