ザ・ライオンズミレス蔵前【こちらは一般的なデザインの範疇】10階38㎡5,710万円(坪単価494万円)

続けて、ザ・ライオンズミレス蔵前。

設計は日企設計、施工は大京穴吹建設です。

ライオンズミレス蔵前は2021年の当ブログにおける2022年デザイン部門【銀賞】物件で、IKAWAYA建築設計の手腕が如何なく発揮されていました。
外壁タイルに織部製陶のオリジナル陶板を用いつつ、角を丸めたフォルムが絶品で、有機的な温かさを感じさせてくれる物件でしたね。

前回の記事で述べたように、”リブランディング”により誕生した「ザ・ライオンズ」は以前のような「渾身のライオンズ=ザ・ライオンズ」という図式が成立しませんし、こちらもそのライオンズミレス蔵前ほどの特長は見られません。

ただ、やはりデザインに定評のある(個人的にも好きなデザイン会社です)UDSを起用したことで、エントランス周りに見どころのある物件ではありますね。

敷地面積670㎡ほどの小ぶりな物件ながら、道路沿いのエントランスアプローチの周囲には緑がかなり充実していますし、基壇部のサンドベージュのタイルも良い雰囲気を醸し出しています。

前回のザ・ライオンズミレス蔵前

公式ホームページ
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お部屋は38㎡の1LDK、西向き中住戸です。西側道路の向かいは浅草中学校のグラウンドで、この上層階はその先の校舎も越えるためかなりの視界抜けが得られますね。隅田川の反対方向ですし、当物件の最大の売りであるスカイツリービューも望めませんが、良好な視界であることは確かです。

間取りは昨今の狭小トレンドの中では大き目の40㎡近い1LDKになります。

ただ、かなり奥行(玄関からバルコニーまでの距離)が出てしまったタイプで、LDの入口付近のデッドスペースも含めると廊下状のスペースがかなり大きくなっているのが気になりますね。

廊下沿いに収納が充実してはいますが、純粋なLDKは小さいですし、窓際の梁の影響でベッドルームのウォールドアの方立てが大きなあたりも残念な点でしょう。

坪単価は494万円。スカイツリーや隅田川ビューとなる東向き住戸の上層階は500万円台中盤から600万円という水準ですので、流石に差があります。

こちらの眺望にプレミア感があるかと言うとそれはやはりありませんし、微妙な間取り及び床暖房すらない設備を鑑みてもさらに差があってもおかしくなかったようには思いますが、30㎡台でグロスは嵩んでいないため(単価が高くなりがちのため)大きな違和感まではないでしょうね。

設備仕様面は、30~50㎡台の構成の小ぶりな物件なのでディスポーザーがないのはやむなしですが、50㎡台ですらトイレ手洗い器がないですし、こういった30㎡台は床暖房もありません。
ただ、食洗機は付いており、ゼッチ基準を満たしているのでエコ・断熱性能は高めですね。

管理費は366円/㎡。ディスポーザーはありませんが、小ぶり(30~50㎡台の総戸数70戸)な内廊下物件ではあるので、インフレが顕著なこのご時世としては御の字でしょう。

駐車場は全8台で平置になります。

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