2023年9月の首都圏マンション発売戸数
少し遅くなりましたが、本日は毎月恒例の市況分析をお送りします。
不動産経済研究所の発表によると2023年9月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数2,120戸(前年同月比4.1%増)
1戸あたり価格6,727万円(前年同月比1.1%アップ)
契約率67.7%(前年同月比6.1ポイントアップ)
とのことです。
前月の記事中で
ちなみに、在庫に関しては、8月末から25戸の微増ながら4,737戸と引き続き低水準です。契約率は2ヶ月連続の70%割れですので、在庫が増えてもおかしくはないのですが、在庫は在庫でしっかりと捌けているようですね。
価格に関しては、今年3番目に安い水準で、前月の7,195万円と差が生じた理由は、前月の記事で強調した”都区部比率の違い”に他なりません。
8月の全体戸数に占める都区部の割合は58.4%ということで、平時の40%前後と比べるとかなり高くなっていたのですが(ちなみに、2022年の首都圏年間供給戸数に占める都区部の割合は約36.5%)、9月は39.2%というごくごく平均的な水準で、目立つ高額物件の大規模供給(第1期)などがない限りこのぐらいの水準になるのが昨今の相場ですね。
ちなみに、9月の主な供給としては、プラウド世田谷砧ガーデンテラス(第1期80戸)、グランドシティタワー池袋(第1期60戸)、エクセレントシティ本厚木駅前(第1期80戸)、プラウド青葉台(第1期64戸)、そしてプレミスト昭島モリパークレジデンス(第1期1・2次295戸)といったところになります。プレミストはエリア的に価格面でのインパクトは薄いのですが、100%に近い契約率(初月契約率は不明だが、10月中旬時点で290戸成約済)で9月の都下全体の契約率(89.5%)を押し上げています。
なお、9月の億ション比率は約10.8%ということでそこそこ高い水準になっています。
続いて、中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの9月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
3,191件(前年同月比+6.7%)
72.44万円/㎡(前年同月比+4.8%)
4,618万円(前年同月比+4.5%)
専有面積63.75㎡(前年同月比-0.3%)
築年数23.99年(前年同月23.11年)
最近は価格高騰も影響してか前年同月比での成約件数が低調な月が多かったのですが、9月は久々に大きく上昇しましたね。
そのような中で意外だったのは価格です。8月は6~7月の72万円前後からさらに上昇し74万円台になっていたのですが、今月は72万円台に戻りました。
8月の成約件数は平年並み(例年8月はお盆の影響で少なめ)でしたが、在庫が16ヶ月ぶりに減少したように、昨今では珍しく在庫が減った(魅力ある物件が相当数売れた)中で、「翌月(9月)の成約件数がガッツリ増加⇒価格が上昇」という流れかと思いきやそうではなかったですね。
ただ、こちらも推測にはなるのですが、前々月~前月にかけて「成約単価>新規登録単価」という異常事態(※逆転現象。詳細は前月の記事をご覧下さい)が生じていたように、前月(8月)に”より条件の良い住戸(よりお値段の高い住戸)”が売れ、在庫が減る中で、今月(9月)は8月よりも少しパフォーマンスの落ちるお部屋、かつ、価格が少し落ちる部屋(あくまで全体的な傾向について述べているだけで、そうでないお部屋もたくさんあるでしょう)が売れた結果、こういった数字になったのかなと。
なお、今月(9月)はめでたく(?)その異常事態(逆転現象)が解消されたのは良いのですが(成約単価72.44万円に対し、新規登録単価は72.78万円と上回りました)、依然として成約単価は新規登録単価に近い水準を記録しており、新規登録単価も前月から上昇してきたということで、もう一度成約単価が最高値を目指し上昇する可能性が高いでしょうね。
9月末の在庫は再度増加に転じ、7月の水準も上回る46,291戸(前年同月比17.9%増)という顕著な増加傾向にあるので本来ここまで価格が上昇するのはおかしな話ではあるのですが、前月の記事で述べたように、中古は”条件の良い物(相対的に価格帯が高い物)”が売れる傾向にあるのも確かで、昨今は特に”魅力ある物件をほどほどの価格”で購入するのが難しくなっていると感じます。
さて、新築に話を戻しまして、10月は不動産経済研究所によると例年の中では多い方の3,000戸の供給が見込まれています。
3,000戸までは行かないような気がしますが、秋商戦が本格化し、プロミライズ青葉台(第1期188戸)を筆頭に、シティタワー綾瀬(第1期86戸)、リビオシティ船橋北習志野(第1期1次118戸)といった話題性のある大規模物件の供給がなされているためそこそこの戸数になりそうです。プロミライズが契約率を上昇させる中で契約率や在庫数がどうなるかに注目したいですね。
不動産経済研究所の発表によると2023年9月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数2,120戸(前年同月比4.1%増)
1戸あたり価格6,727万円(前年同月比1.1%アップ)
契約率67.7%(前年同月比6.1ポイントアップ)
とのことです。
前月の記事中で
2,500戸まではいかないような気がしますが、例年よりはやや多めの2,000戸台前半に乗ってくる可能性は高く、引き続き在庫が減少するか否かにも注目すべきでしょう。
と述べた通りの結果になりました。ちなみに、在庫に関しては、8月末から25戸の微増ながら4,737戸と引き続き低水準です。契約率は2ヶ月連続の70%割れですので、在庫が増えてもおかしくはないのですが、在庫は在庫でしっかりと捌けているようですね。
価格に関しては、今年3番目に安い水準で、前月の7,195万円と差が生じた理由は、前月の記事で強調した”都区部比率の違い”に他なりません。
8月の全体戸数に占める都区部の割合は58.4%ということで、平時の40%前後と比べるとかなり高くなっていたのですが(ちなみに、2022年の首都圏年間供給戸数に占める都区部の割合は約36.5%)、9月は39.2%というごくごく平均的な水準で、目立つ高額物件の大規模供給(第1期)などがない限りこのぐらいの水準になるのが昨今の相場ですね。
ちなみに、9月の主な供給としては、プラウド世田谷砧ガーデンテラス(第1期80戸)、グランドシティタワー池袋(第1期60戸)、エクセレントシティ本厚木駅前(第1期80戸)、プラウド青葉台(第1期64戸)、そしてプレミスト昭島モリパークレジデンス(第1期1・2次295戸)といったところになります。プレミストはエリア的に価格面でのインパクトは薄いのですが、100%に近い契約率(初月契約率は不明だが、10月中旬時点で290戸成約済)で9月の都下全体の契約率(89.5%)を押し上げています。
なお、9月の億ション比率は約10.8%ということでそこそこ高い水準になっています。
続いて、中古市場を見ていきましょう。
以下はレインズマーケットウォッチの9月の月例速報です。
・中古マンション成約物件(首都圏)
3,191件(前年同月比+6.7%)
72.44万円/㎡(前年同月比+4.8%)
4,618万円(前年同月比+4.5%)
専有面積63.75㎡(前年同月比-0.3%)
築年数23.99年(前年同月23.11年)
最近は価格高騰も影響してか前年同月比での成約件数が低調な月が多かったのですが、9月は久々に大きく上昇しましたね。
そのような中で意外だったのは価格です。8月は6~7月の72万円前後からさらに上昇し74万円台になっていたのですが、今月は72万円台に戻りました。
8月の成約件数は平年並み(例年8月はお盆の影響で少なめ)でしたが、在庫が16ヶ月ぶりに減少したように、昨今では珍しく在庫が減った(魅力ある物件が相当数売れた)中で、「翌月(9月)の成約件数がガッツリ増加⇒価格が上昇」という流れかと思いきやそうではなかったですね。
ただ、こちらも推測にはなるのですが、前々月~前月にかけて「成約単価>新規登録単価」という異常事態(※逆転現象。詳細は前月の記事をご覧下さい)が生じていたように、前月(8月)に”より条件の良い住戸(よりお値段の高い住戸)”が売れ、在庫が減る中で、今月(9月)は8月よりも少しパフォーマンスの落ちるお部屋、かつ、価格が少し落ちる部屋(あくまで全体的な傾向について述べているだけで、そうでないお部屋もたくさんあるでしょう)が売れた結果、こういった数字になったのかなと。
なお、今月(9月)はめでたく(?)その異常事態(逆転現象)が解消されたのは良いのですが(成約単価72.44万円に対し、新規登録単価は72.78万円と上回りました)、依然として成約単価は新規登録単価に近い水準を記録しており、新規登録単価も前月から上昇してきたということで、もう一度成約単価が最高値を目指し上昇する可能性が高いでしょうね。
9月末の在庫は再度増加に転じ、7月の水準も上回る46,291戸(前年同月比17.9%増)という顕著な増加傾向にあるので本来ここまで価格が上昇するのはおかしな話ではあるのですが、前月の記事で述べたように、中古は”条件の良い物(相対的に価格帯が高い物)”が売れる傾向にあるのも確かで、昨今は特に”魅力ある物件をほどほどの価格”で購入するのが難しくなっていると感じます。
さて、新築に話を戻しまして、10月は不動産経済研究所によると例年の中では多い方の3,000戸の供給が見込まれています。
3,000戸までは行かないような気がしますが、秋商戦が本格化し、プロミライズ青葉台(第1期188戸)を筆頭に、シティタワー綾瀬(第1期86戸)、リビオシティ船橋北習志野(第1期1次118戸)といった話題性のある大規模物件の供給がなされているためそこそこの戸数になりそうです。プロミライズが契約率を上昇させる中で契約率や在庫数がどうなるかに注目したいですね。