2023年デザイン部門②【金賞はホシ×クマ×ネコ】

銅賞に続き銀賞に参りましょう。

【銀賞】(順不同)
パークタワー西新宿
パークシティ高田馬場
ブランズ自由が丘
ザ・パークハウス代々木大山レジデンス
プラウド阿佐谷南二丁目
クリオ氷川台シーズンテラス
レーベン湘南片瀬テラスグランデ
ディアナコート駒沢公園
ピアース麻布イースト


銅賞に続き銀賞も9物件と多めです。もうちょい絞ろうかと何度か見直しましたがどれも受賞に相応しい物件でどうすることも出来ませんでした…。
※数が多いため簡潔なコメントとしています。詳細はリンクからご覧いただければ幸いです。

まずは三井の2物件、パークタワー西新宿は天井高約9mのエントランスホールに設けられた滝柱(天井部から円柱に沿って流れ落ちる)が圧巻でした。ホールには随所に水の流れを思わせる曲面設計を採用、また、外観にもフリットパターンがプリントされたカラーガラスを施すことで滝をイメージさせるなど非常に手の込んだデザインでしたね。
パークシティ高田馬場はグラウンドガーデンとルーフトップガーデンという2つのガーデンのデザインも良かったのですが、それ以上に早稲田通り沿いに設けられたエントランスアプローチ及びエントランスのデザインに惚れ込んでしまいました。

お次のブランズ自由が丘とザ・パークハウス代々木大山レジデンスはかなりの高額物件なのでデザインへのハードル(私の見る目)はより高くなるものですが、いずれも木調素材と石調素材を繊細に織り交ぜたデザインで、緑の使い方(ブランズは壁面緑化も)も非常に上手な価格帯に恥じない素晴らしいものと感じました。

残る5物件はいずれもスケール的には目立ちはしないものの、デザインや共用空間においてその小ぶりなスケールを感じさせない存在感を有していた物件になります。
プラウド阿佐谷南二丁目は緑豊かな小道のような素敵なエントランスアプローチの先に木ルーバーと天然石がふんだんに用いられた2層吹抜のエントランスホール、クリオ氷川台シーズンテラスは庭屋一如のデザインに富んだプライベートガーデン、レーベン湘南片瀬テラスグランデはのびやかに広がるエントランスキャノピー(中央はくり抜かれ高木が植えられている)と大きく張り出すことでアクセントを持たせた3階のバルコニー形状、ディアナコート駒沢公園は超ワイドなダイレクトサッシなどによるガラスウォールの透明感と斜め上部に迫り上がるバルコニー軒裏のコラボレーション、ピアース麻布イーストは木材の模様をコンクリート表面に浮かび上がらせる本実型枠を用いた打放しに加え、2層吹抜のエントランスホールの天井から側壁にかけて工芸品のような木製アーチ、どれもこれも私に感銘を与えてくれました。

【金賞】(順不同)
三田ガーデンヒルズ
ブランズ千代田富士見
プラウド参宮橋


“デザイン”と言えばこれらの物件を思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。
まず、三田ガーデンヒルズはホシノアーキテクツなど世界的に実績のあるデザイナーが参加し、緑で覆われたセンターヒル周り、複数のエスカレーターで段階を踏む圧巻のノースエントランスアプローチ、そして旧逓信省の建物内外の素材など(外壁の一部、階段手摺・照明など)を再利用したパークマンション棟(グランドエントランス)のデザインなどなど、とてもここでは述べきれないほど素晴らしいデザインが詰まった物件でした。

ブランズ千代田富士見は、外装には淡い白の流れ目を持つスライスストーン(スライススレート)を用い、かつ、その表面に繊細な”ギザギザ”の意匠を施した隈氏の言う”石のヴェール”、そして、エントランスから迂回するように敷地の奥へ向かった先で出迎えてくれる中庭(ウォーターガーデン)のデザインは”総戸数69戸のいちマンション”のそれではなかったですね。一般的なスケールの物件だからこそ余計に隈氏の凄みが感じられた物件でもありました。

そして、最後のプラウド参宮橋の選考理由ですが、やはり猫だからでしょうか。かの野村不動産が私をモチーフにしてくれるとは(泣)。
間違いなく好みの影響を受けるデザインではあるのですが、構造上の意図(※)があってのデザインでもありますし、海外に比べるとどうしても右に倣え的なつまらないデザインの建築が少なくない我が国でこういった"攻めたデザインのマンションを大手デベロッパーが分譲する"というのは建築業界・不動産業界にとって大きな意味があったのではないでしょうか。
※最上階から猫耳の部分にかけてCLT(挽板を繊維方向が直交するように重ね合わせて接着した木質系材料)と鉄骨のハイブリッド構造を採用し、壁と壁が斜めに支え合う猫耳部分により耐力を高め、室内の柱・梁を削減している。

なお、詳細を吟味する前に市場から消えてしまったので選外としましたが、プレミスト南平台の斜めに切り上がる独特なガラスウォールも深く印象に残った物件の1つです。

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